読書感想文。「口紅のとき」(ネタバレ有)
今日は午前中職場見学で近所の図書館に行ってて。時間まで早かったので読書を。
サクっと読めそうな薄めの本ながらも
棚に並んでる中でダントツで異様な存在感を放つ真っ赤な背表紙。そしていくらか怪し気なタイトルに目を引かれて。
読んだ本は記事タイトルにある、「口紅のとき」。
そう、口紅。
みなさん、口紅って好きですか?
私はメイク道具の中でリップアイテムが1番好きでよく買ってしまうので
このタイトルもちょっと私のツボでした。
まあ肝心なストーリーですが。
子供時代から老年まで、主人公の女性のそれぞれの年齢とライフステージで出会う口紅を通したストーリー。
一つ一つはショートっぽくはありますが
それぞれちゃんと繋がってます。
18歳の時のストーリーすきだなぁ。ここからはこ好きな文章を少し。
そうそう。これ分かるよ。
18やそこらの男の子で口紅あげる男の子なんているのかって話だけど
こういうある種非現実的にも思えるようなストーリーも好きだし
異性に口紅をもらうなんてロマンチックだし甘酸っぱい感じもあるし、色っぽさもある。いいよね。
あとこれね。
そうそう。
口紅ってなんだかドラマがあるよね。
人に会うときに「今日はこの人に会うからこのリップ使おう」って会う人の事を考えながら口紅選ぶのってすごく好きな時間。
あと、
結婚式にとブランドものの口紅をもらった所での話で
画像ボケててすみません…^_^;
最後の、「今から私と典洋がはじめるのは、特別なことじゃないんだ。真新しいくちべにのような、きらびやかな事を、私たちははじめるのではない
もっとさりげない、もっとなんでもない、そうこの使い慣れたくちべにのようなことを、二人ではじめていく。」
っていう文章すごく好き。
私は独身なので分からないけれど
まさに結婚の理想としてはこういうのをイメージしていて、こういうのってすごく素敵だよねって。
はるか昔はティファニーの結婚指輪を夢見たり、薔薇がたくさん咲き誇る広い庭の豪邸みたいな広いお家に住みたいとか
思ってたことがあったんですけどもね…えぇ。
いや、自分で書いてても恥ずかしい。笑
年を取ってアラサーになった今は、欲しいのはブランドものの指輪でも派手な結婚式でもなく、広くてオシャレな家でもなく、豪華な新婚旅行や記念日の旅行でもなく…
「普段のなんでもない時間をどれだけ一緒に笑って、お互いに愛を持って思いやって同じ方向を見て過ごせるか」かなぁって思うわけです。
これ、オシャレな文章なのにしっかり本質ついてきてるよなってかなり共感。
そりゃ、それらの贅沢なあれこれがあって悪い気はしないでしょう。
ただ1K6畳のほぼ何にもないアパートに住んでる私だけど現状で満足してるのもあってこう思うのかもね。
…というわけで、長くなりましたが結論!
サラッと読めた割には好きな文章がかなり多い小説だったように思います。
年齢問わず女性にはオススメな本かな。
では今回はこの辺で!アディオス!
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